Serge Mouille
セルジュ・ムイユ
1922-1988
1950年代に発表された「Black Shapes」シリーズで知られる、20世紀を代表するフランスの照明デザイナー。学生時代に世界的な彫刻家であるガブリエル・ルネ・ラクロアから金属加工と銀細工を学んだムイユは、後に巨匠ジャック・アドネの依頼によって手がけることとなる照明作品に、彫刻的なアルミ製のシェードを取り入れその美しい造形が話題を呼び大きな注目を集めました。1954年、パリの「Galerie Steph Simon」で照明が展示され、ジャン・プルーヴェ、シャルロット・ペリアンらとの交流が始まりました。1962年にはこれまでのデザインとは全く異なる幾何学形状のフロアランプ「Les Colonnes」シリーズを発表し新境地を切り開きました。
Sergio Rodrigues
セルジオ・ロドリゲス
1927-2014
ブラジル生まれ。家具デザインを手がけて60年の節目となった2014年に同市でその生涯を終えました。約1200のデザインを起こし、その半分は実際に生産されたと言われています。ロドリゲスは、1952年大学卒業後にクリチバに移り、カルロ・ハウナーらとともに家具事業をスタート。1955年にリオデジャネイロに戻り、量販家具メーカーの「Oca」を設立しました。無垢材、ジャカランダを好んで用い、それに皮革や布地、籐、金属など、違う素材を組み合わせたデザインを数多く生み出しました。中でも、ジャカランダのフレームにボリュームあるクッションを組み合わせた「Mole」アームチェアは代表的な作品です。オスカー・ニーマイヤーとルシオ・コスタの依頼により、1960年に落成し、のちに世界遺産に登録されたブラジリアの多くの政府庁舎に、ロドリゲスの家具が納められました。今日に至るまで、彼のデザインは首都ブラジリアのアイデンティティに欠かせない存在となっています。
Pierre Jeanneret
ピエール・ジャンヌレ
1896-1967
1896年生まれのスイスの建築家。ピエール・ジャンヌレは、建築界の巨匠ル・コルビュジエの従兄弟であり1922年からはコルビュジエと事務所を設立し協働した重要なパートナーとして知られています。1927年に入所したシャルロット・ペリアンと3人でLCシリーズに代表される家具のデザインを手がけています。1950年代初期、コルビュジエとともにインド北部・パンジャム地方の新都市(チャンディーガル)計画に参加します。コルビュジエがチャンディーガル都市計画を引き受ける条件の一つが、ジャンヌレが現地で監督を行うことでした。ジャンヌレは、このコルビュジエの提案を承諾し、チャンディーガルの都市空間から建築・家具までを総合的にデザインするという重要な役割を果たした20世紀を代表する建築家の一人です。
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